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台風出勤

台風出勤

強大な台風15号が関東地方に上陸し、大きな被害をもたらしました。この記事を書いている現在も、停電のまま復旧を待っているエリアもあるようです。

もり探偵事務所は九州地方・福岡の探偵事務所なので、台風15号による影響は、太平洋高気圧によるウンザリするほどの残暑くらいでしたが、被害に遭われた方々へは心よりお見舞い申し上げます。

 

雑になっていく気候

「日本の気候は、年々『雑』になっていってる」というのがこの国で何十年も生きている私の感想です。(まあ世界レベルでなのですが)

異常気象の「異常」が「平常」になるという皮肉な状態ですが、今年は特に顕著だと感じます。福岡県に関して言うと、今年の六月頃までダムの貯水率は近年最低レベルで、ダム湖はどこも干上がる寸前でした。

かと思えば、まるでその帳尻を合わせるかのように、七月頃から一転して豪雨が続き、貯水率を一気に回復させました。
ここ何年かの年間降水量と貯水率の折れ線グラフを見ると、「雑ッ」と思わず漏らしてしまうほど、極端な折れ線になっています。

そして、おそろしいことに、この状態は決して好転する見込みはなく、あとは悪化していく一方と思われます。

 

世界の老化

これは私の個人的な感想で、学術的な裏付けや専門家による論述を元にした発言でもなんでもないタワゴトなのですが、世界の気象はあたかも『老化』のようになっていると感じます。

四十・五十と歳を経て、これからあちこちガタが出始めることはあっても、決して若返りはしません。努力してもせいぜい現状維持、放っておいたら坂道を転げ落ちるだけです。

毎年毎年、「観測史上最大とか最悪」を連呼していくことになるでしょう。

 

変化に対応せざるを得ない世の中

異常が平常になり、「過去最悪」の更新が毎年恒例になっていっても、社会の仕組みのほうはなかなか変わりません。

私が少年の頃は、「運動後に水を飲むな」という時代で、教室にクーラーなんて考えられない時代でした。小学生の私たちは、ウンザリした顔で下敷きをウチワにし、夏を乗り切ったものです。

しかし、クーラーが当たり前になった今の子供たちを根性なしとか甘えてるだなんてまったく思いません。暑さでひとが死ぬ時代になっているからです。

今後、水害や風害はますます未曽有のものになっていくでしょう。これまでの常識なんてまったく通じない気象現象と向き合っていかないといけません。

しかし、ニュースを見ていると、この期に及んで「当たり前のように会社に行こうとしている人々」の姿が流れていました。

 

サラリーマンの悲哀

千葉や神奈川といった大きな被害が出たエリアでは、当然のように電車が運休していたようですが、そこにサラリーマンの長い長い行列ができている、というニュースです。

これに対し、「日本人の悪いところ」「時代遅れ」「会社が悪い」「社畜根性。見てられない」といったネガティブなコメントが溢れているそうです。

確かに、今回の最大風速60ミリという数字は、200キロ以上で疾走する新幹線の上に立つより凄まじい強風とのことでした。

屋根ははげ、木や電柱はなぎ倒され、看板は吹き飛び、ゴルフ練習場のネットがヘシ折れる破壊力です。

そんな異常な状況でありながら、当たり前のように出勤しなくてはならない社会というのは、見直しが必要だと素直に思います。

しかし、だからと言って、「日本人の悪いところがまた出た」「社畜根性」「並ぶやつらアホ」だなんて、私には思えません。

 

仕事に対する責任感

組織や会社にまったく属していないフリーランスだからこそ胸を張って断言しますが、私はサラリーマンやOLといった勤め人をリスペクトしています。

組織の中で生きていくための苦労や、会社という複雑な人間関係で立ち回るための努力というのは、決して軽視できません。

今回、未曽有の台風が直撃し、社会機能がダメージを受け、電車なんてすぐに運行できるわけないとわかっていながらも、家を出て駅に並んだ人々は、会社や仕事に対する責任感に従うしかなかったと思うからです。

 

誰かがやるべきこと

今回の「運休した駅に大勢が並んだ」というニュースに際し、「アホだバカだ社畜だ」「こういうときくらい休めよ」などと揶揄する声が多数上がったと聞いて、私が不思議に思ったのは、では、台風でダメージを負った社会機能を、いったいどこの誰がいつ復旧させているか、ということでした。

それは、電力会社や建設会社や鉄道交通会社に勤務するサラリーマンのひとたちです。

誰もかれもが、「台風のときは大人しくしておこう」と考えたら、緊急事態において最低限のライフラインは維持されず、また「被害があったときは家で大人しくしておこう」と効率的なことを考えていたら、いつまで経っても機能は回復もしません。

仕事に対する責任感や、会社や社会への奉仕意識によって、誰かが見えないところで働いてくれているのです。

「それがそういう会社の使命で役割なんだから、他の会社は関係ない」というのはあまりにも無責任な考えと思います。

「日本人は右へならえ」だの「社畜根性丸出し」だの断定するのは簡単ですが、日本人特有の奉仕精神や無私の勤労精神、責任感というのを切り離してはいけないと思えるのです。

 

台風出勤

探偵にも、サラリーマン探偵とフリーランスの探偵とがあり、根っこのところは一般の仕事と変わりありません。

サラリーマン探偵はやはり指示待ちだったり、自分の勝手な判断では動かなかったりもします。

それに対して、私のような個人探偵は、常に100%己の判断で動かねばなりません。だから、私のようなタイプはいくら調査のスキルはあっても、大手の興信所でチームを組んでの調査は向きませんし、大手の調査会社で長年勤めた探偵が個人として独立しても、ほとんどうまくいきません。

サラリーマンにはサラリーマンの、個人には個人のものの考え方というのがあるのです。

私は今回の「駅での大行列」を見て、「自分だったら100%家から出ない」と率直に思いました。上司から来いと言われても「嫌です」と断ったことでしょう。

そういう人間は、個人として生きていくことになります。その代わり、災害に直面したとき、仕事に対する使命感や社会への奉仕意識で、危険な作業や後片付けをするかと言われれば、おそらくしません。自分のことを第一に考えます。

しかし、そんな人間ばかりだと、世の中はきちんとまわりません。

誰かが、「こんなとき駅に行ったってどうせ電車が動くはずがない」「並ぶだけで無駄な時間を過ごすことになる」ような状況でも、家を出て出勤しなくてはいけないのです。

少なくとも、そういう責任感のある人々が、社会を支えているのだと私は思います。(もちろん、上司に言われてイヤイヤなひとばかりだというのもよくわかるのですが)

 

今回のまとめ

「サラリーマン根性」「社畜」「ブラック企業」など、日本の社会には様々な問題があるのはわかります。そういうのが嫌で私立探偵になった身です。(それらからは一切解放されたかわりに、別の大変さを散々味わっていますが)

だからと言って、そんな中で歯を食いしばり人知れず頑張っている人々に「そーいうのやめればいいのに」なんて簡単なことは言えないな、というのが今回の災害で私が痛感したことです。

 

もり探偵事務所は、尾行・証拠撮影に特化した福岡県の【行動調査専門】の私立探偵です。

コラム, 時事の話

Posted by moritantei